Fortran ― インストールと環境構築
Fortranを使うためにはコンパイラ(Compiler)を用意する必要があります。コンパイラはプログラムを機械語に変換するためのソフトウェアです。
Fortranを使う際は次の手順が必要です。
- テキストエディタ等でプログラムを書く
- コンパイル(機械語に変換)する
- それぞれをリンクする
- 実行する
Fortranの仕様について
Fortranはかなり古い言語で、FORTRAN 77 という昔の仕様が存在します。その後、Fortran 90/95 → Fortran 2003 → Fortran 2008 → Fortran 2018 と進化してきました。現代においてFORTRAN 77で書くことはありませんが、FORTRAN 77で書かれたコードを読んだり、一緒にコンパイルする機会はあるかもしれません。
コンパイラ:無料
GFortran
GNUプロジェクト のFortranコンパイラです。最も広く使われている無料コンパイラで、初心者にもお勧めです。
- Macユーザー:Homebrew 経由でのインストールをお勧めします。
brew install gcc - Windowsユーザー:Windows Subsystem for Linux (WSL) を使うのが良いと思います
LLVM flang
LLVMプロジェクトによるFortranコンパイラです。2024年以降、対応言語仕様が大幅に拡充され実用的な選択肢になってきました。
NVIDIA HPC SDK
旧PGI Fortranコンパイラ(有料でした)はNVIDIA HPC SDKの一部として無料で提供されています。GPUを使った並列計算にも対応しています。コンピュータ全般に詳しい上級者向けです。
コンパイラ:有料
有料のコンパイラはいくつか存在します。グラフィカルなUIが存在するなど使いやすい面もありますが、プログラミング初心者には敷居が高いです。
- インテル Fortran コンパイラ(ifx):旧コンパイラ(ifort)は2024年に非推奨となり、後継の ifx に移行しています。Intel oneAPI Base Toolkitの一部として提供されており、個人・学術目的は無料で利用可能です。
- NAG Fortran コンパイラ
コーディング・開発環境
- GFortranをインストール
- VS Codeをインストール(VS Code を参照)
- VS Codeに Modern Fortran 拡張機能 を追加
Fortran言語を学ぶ
- 言語仕様をまとめた公式サイト(英語):Fortran Programming Language
- 経済学徒にお勧めの教科書:Fehr and Kinderman (2018) Introduction to Computational Economics Using Fortran — 公式サイト(Fortran環境の設定方法も丁寧に説明)
LFortran
LLVMベースのFortranコンパイラで、REPLによるインタラクティブな実行(コンパイル不要)を目指して開発されています。2024年以降、対応範囲が広がっています。ただし、本書のコードをすべて実行できるかは未確認です。
参考文献
- Fehr, H. and F. Kindermann (2018): Introduction to Computational Economics Using Fortran, Oxford University Press